みなさま、こんばんは!
本日は農業関連の話題をお伝えする火曜日ということで、ルワンダで林業の回復を目指して取り組まれているプロジェクトをご紹介いたします。
世界的にホットなテーマである気候変動に関連した話題ですので、ぜひ最後までお読みください!
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記事:「ルワンダ、南部州での林業回復を目指し320億ドル規模のプロジェクトを開始」
英題:「Rwf32 billion project to restore forestry in southern Rwanda」
記事リンク:
https://www.newtimes.co.rw/news/rwf32-billion-project-restore-forestry-southern-rwanda
内容と背景:
本日は農業関連の話題をお伝えしている火曜日ということで、ルワンダで林業の回復を目指して取り組まれているプロジェクトをご紹介いたします。
先週23日金曜日、ルワンダにて南部州アマヤガの自然林を回復し、130万人の国民に利益をもたらすことを目的とした319億ドルに及ぶグリーンアマヤガプロジェクト(Green Amayaga Project)と呼ばれる景観回復プロジェクトが開始されました。
アマヤガ地域は国内に存在する自然林や植林地を多くカバーしている地域です。同プロジェクトでは6年間にわたり、生物多様性と生態系サービスの促進、農業生産性の向上、また気候変動の悪影響に対する人々と生態系の脆弱性軽減に取り組んでいくようであり、今後5年間で470万トンの温室効果ガス排出の回避が予測されています。
このプロジェクトは環境省を通じてルワンダ政府から77%の資金提供を受けており、残りは地球環境ファシリティ(GEF)と国連開発計画(UNDP)からの助成金で構成されています。また、ルワンダ森林局(RFA)と、カモニー、ルアンゴ、ニャンザ、ギサガラの各地区とのパートナーシップのもと、ルワンダ環境管理局(REMA)により実施されるようです。
ルワンダで環境大臣を務めるジャンヌ・ダルク・ムジャワマリヤ氏は同プロジェクトに関して、気候変動に対して解決策を提示するだけでなく、国民の健康と生活を改善し、グリーンジョブ(地球環境の保全や修復に役立つ仕事)を創出するだろうと述べています。
実際、冒頭でも少し記述しましたが、グリーンアマヤガプロジェクトではカモニー、ルアンゴ、ニャンザ、ギサガラ地区から最大130万人が受益対象となっており、プロジェクトから直接恩恵を受ける36万人超の人々のうち51%が女性や若者となる予定のようです。また、6年にわたるプロジェクト期間で約15万ものグリーンジョブが創出される見通しとなっています。
さらに、同プロジェクトでは食料安全保障の改善と収入の向上を目指し、最大67,500世帯に最新の調理用コンロと家畜が提供される予定となっています。
記事ではグリーンアマヤガプロジェクトが農業の生産性を向上させるために約28万ヘクタールの農地や森林を修復する予定であることに触れ、70%近くの人口が農場で働くルワンダでは、同プロジェクトが農業を後押しするためのツールとして機能する可能性への期待が示されています。
同プロジェクトに対し助成金を提供している地球環境ファシリティ(GEF)のCEO兼会長であるカルロス・マニュエル・ロドリゲス氏は、自然回復への投資は気候変動に対処し、持続可能な開発を支援するために重要であると述べ、このプロジェクトはルワンダのユニークな生物多様性を保護し、コミュニティを強化するのに役立つだろうと主張しています。
ルワンダは近年気候回復に多額の投資を行っており、2015年に署名した気候変動に対する国際的枠組みであるパリ協定を補完するものとして、数千億ルワンダフランに相当する少なくとも10のプロジェクトが全国で実施されています。
記事によると今回ご紹介したグリーンアマヤガプロジェクトもルワンダ政府が最近発表した110億ドル規模の気候行動計画に沿うものであるようです。
みなさんご存知の通り気候変動は世界的に注目されているホットなテーマですが、農林業従事者が他地域に比べて非常に多いアフリカでは対処が必要な課題として多くの取り組みが行われています。今後も記事を通じて、農業と関連する気候変動や環境対策に向けた様々な取り組みをご紹介していければと思います。
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