みなさま、こんばんは!
さて、本日は日本のダイキン社がアフリカにて日払い制を導入し空調の提供を始めるというニュースと、南アフリカのMTN社がルワンダにて家庭用固定インターネット回線の供給を始めるというニュース、2記事をご紹介いたします!
ぜひお楽しみください!
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記事1:『ダイキン社がアフリカにて1日1.2ドルで空調を提供へ』
英題:『In Africa, Daikin offers cool-air hailing for $1.20 a day』
記事リンク:
https://asia.nikkei.com/Business/Companies/In-Africa-Daikin-offers-cool-air-hailing-for-1.20-a-day
内容と背景:
続いて、高級エアコンの製造および販売で有名な日本のダイキン社が、従量課金制を導入しタンザニアにてエアコンの販売を開始する予定であるというニュースをお届けいたします。
日本冷凍空調工業会によると、2018年に世界市場で使用された1億1,000万もの住宅および商業用ユニットのうち、アフリカ市場ではわずか3%にあたる300万ユニットしか使用されていないというデータが出ています。さらにこちらの記事によるとその中でもタンザニアでは企業と世帯のうちわずか1%しか空調を使用していないようです。
そこで、ダイキン社はタンザニアにてすでに未電化地域へキオスクを介したLEDランタンの貸し出し事業を行っている東京発のスタートアップであるWassha社と日本で合弁会社を設立し、2021年度よりタンザニアの小売店や美容院、レストランなどの事業者を対象とし新サービスを開始するようです。ダイキン社は昨年12月にサムライ・インキュベート社と共にハッカソンを実施しており、当初から新興市場への進出は念頭にあったようです。
記事によると、ユーザーはまず約1.2ドルから1.6ドルの料金を日払いでスマートフォンを介して支払い、アプリを用い通信対応である本体のロックを解除したのち、エアコンを使用できるようになるようです。記事には設置費と電気代はユーザー側の負担となると書かれています。その後試用期間が終了したのち、同社はユーザーに対してエアコンの購入を進めていくようです。
今回同社が従量課金制を導入し、ユーザーがお金をかけずにエアコンを使い始めることを実現させた背景には、低コスト製品を展開させ、すでに東アフリカにてマーケットシェアを獲得している同社の競合他社である韓国のLG Electronics社、また中国のGree Electric Appliances社やMidea Group社との差別化を図る狙いがあるようです。
高級モデルに重点を置いているダイキン社の製品の価格は640ドルから740ドルと、中国や韓国製の製品と比較して20%から70%高い価格となっています。しかし、同社の製品はエネルギー効率が非常に高く、長期的には節約が可能となるようです。そのため同社は日払い制による試用期間を設け、他社の低コストな製品と比較した際の自社製品のメリットを実感してもらうことで実際の購入につなげようという戦略をとっているようです。
さらに記事によると同社は長期的なビジョンのもと、現地の保守サービススタッフの育成にも取り組んでいくようです。この取り組みもアフターサービスをほとんど提供しないと言われている中国や韓国のプレイヤーからの差別化につながると考えられます。
同社は2024年までに約50,000台ものエアコンの普及、さらには東アフリカ諸国全域へのサービス拡大を目指しています。日払い制の導入は初の試みであるようですが、今後人口の増加および経済発展に伴う中間層の増加によりエアコンの需要は確実に高まると予想されるだけに、同社にとってアフリカ市場がポテンシャルに満ち溢れていることは言うまでもないでしょう。サービス開始後、順調にユーザーを獲得し中国や韓国企業に対抗することができるのか、今後の動向に注目です。
関連記事:
- 「Daikin gears to offer cool air conditioning deal in Kenya」–Link
記事2:「MTN社、家庭用インターネットのサービス、「Connect Home」供給開始!」
英題:『MTN Introduces ‘Connected Home’, Fixed Broadband Internet For Homes』
記事リンク:https://taarifa.rw/mtn-introduces-connected-home-fixed-broadband-internet-for-homes/
内容と背景:
今回はいつもとは少し違う視点から企業を紹介して見たいと思います。先の記事でダイキン社のアフリカへの興味と取り組みが紹介されましたが、こちらではMTN社を取り扱って見ます。
ルワンダではモバイル向けのインターネット回線を提供しているMTN社ですが、今回はそれをもう少し広げ家庭用の固定インターネット回線の供給にも参入するようです。こちらの面白記事でもすでにご紹介していますが、南アフリカでは光ファイバー回線を活用してインターネットを提供するSupersonic社を通して勝て用の固定インターネット回線を提供しており、今回のCOVID-19の影響への対策として行われた自宅勤務を通して見えた家庭でのインターネットへのアクセスにの課題に取り組む形になります。
ただルワンダで今回届けられるサービスでは、固定回線を各家庭に引き込むのではなく、固定Wifiを設定し、光ファイバー回線からその回線を取ることで、光ファイバーのように早いインターネット接続サービスにアクセスできるというもののようです。
ルワンダではモバイルインターネット料金と固定回線によるインターネット料金では料金設定に大きな差がありましたが、今回のこの事業によって家庭にインターネットを引くことへの障壁が少しでも低められるといいのではと感じます。
関連記事:「アフリカ情報技術分野の需要が高まる!新ネットワーク×eコマース他について(動画あり)【面白記事 Vol. 48: 2020年6月1日配信】」 – Link
*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。