皆さん、こんばんは!
今日はアフリカの一般的なビジネス環境などに関するニュースをお届けする日です。
今日は、先週取り上げました、どうすればアフリカ経済発展を実現できるかを書いた記事をAfCFTA(アフリカ大陸自由貿易圏)の視点から見た記事を。
また、この経済発展を実現するにあたって、研究分野においてのメンターシップの分野が根付くことがが必要と共有している記事をお届けします。
どうぞお楽しみください!
来週も記事をお楽しみに!
エドのノート。少ない支援と多くの貿易がアフリカの経済発展実現の道を押し上げる!
記事:『Ed’s note: Less aid, more trade clears the way to boost Africa’s economic growth』
内容と背景:
アフリカの経済発展。これはこれまで多くのところで語られてきました。その為には解決しなければいけない課題がたくさんあることでしょうし、それらの課題の解決にはそれぞれ違ったアプローチや、それぞれのアプローチの良い時期での変換などが必要になってきます。記事では、「支援が多いうちに経済発展は実現できないのではないか?」という立場から、AfCFTAの導入がどのようにアフリカの経済発展に「経済面」の改革で効果をもたらすのかを書いています。
記事では、「self-sustainment」が経済発展には欠かせないと言いながらも、「支援」を通して大きなお金がアフリカに入っていることに矛盾があるのではないかとしており、それを解決する上で、AfCFTAの導入が大きな役割をはたすとして言います。また、以前にニュージーランドの首相がアメリカ-日本間の飛行機の航路が実現させる時に、アメリカのジョン・F・ケネディー大統領が、この航路の就航が日本の発展に大きな意味合いを持つと話し、実際に日本とアメリカとの経済貿易が活発化した例をあげ、一大陸と一国という違いはあれど、同様の効果がAfCFTAにも見込めるのではないかとしています。
先日も共有しました、世界銀行の発表した、AfCFTAが4500億ドルの経済効果をアフリカにもたらし得るという発表に加え、アフリカ外には760億ドルの経済効果をもたらし得ることを例に出し、実際にこれが実現された際には、一般の市民の経済生活の底上げにもつながるのではないかとの期待を表しています。
しかし、その反面、関税制度などや追跡機能の改善、原産国ルールの徹底、電子支払いの導入、オンラインでの昇段の導入、そして各国政府がこれを実現しようとする政治的意思が全て揃ってこそ実現できるものであるとしています。同様に世界銀行も準備を怠ることで失うものが多いともしていることも共有しています。
実際の施行が先延ばしになったことでさらに準備できることは多くなったので、今後各国政府が地元産業を守りながらどのように隣国、大陸の国々との貿易を行っていくのかすごく興味が高まります。
引き続き、AfCFTAに関連するニュースもお届けして行きますので、お楽しみに!
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関連記事:
- 「「アフリカの理想の経済発展を実現するには?民間セクターの貢献の必要性と観光業に目を向ける【面白記事 Vol. 103(2020年8月8日配信)】」 – Link
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アフリカの研究エコシステムには従弟教育文化の定着が必須課題!
記事:『Africa’s research ecosystem needs a culture of mentoring』
記事リンク:https://phys.org/news/2020-08-africa-ecosystem-culture.html
内容と背景:
アフリカの経済発展と世界経済への貢献をみた時、実はまだまだアフリカの貢献は小さいようです。以前こちらで取り上げた医療系の記事でも、世界の医療系データにおいてアフリカ発の医療データへの貢献は数パーセントしかないという記事がありました。もちろん分野によってはしっかりと貢献しているところもありますが、今回は研究開発の分野でも世界への貢献は低いとしている記事をお届けします。
記事では、世界の人口の13.5%を占めていながらも、世界の研究分野への貢献は1%にも満たないとしています。もちろん、Brain drainという言葉もあるように、新興国の有能な人材が機会を求めて経済的に確立された、研究施設などの設備が整った国で生活基盤を作り、そちらの研究分野に貢献しているという背景がアフリカに当てはまるというところもありますが、この数字の低さに疑問を記事では掲げています。
そこで記事では、研究分野の発展にはメンターリング(従弟教育)が一般化する必要があるとしています。このメンターリングを通して、これからこの分野でキャリアを築こうとする若者に自信をつけさせる一つの良い方法だということに触れつつ、先に挙げたBrain drainを防ぐ一つの方法にもなると挙げながら、従弟教育で、若手を導く立場にある人の能力不足や、組織化がされていないこと、学びにおけるアフリカの教育機関の文化的なサポート基盤の弱さなどの課題として挙げています。
記事ではこの関係性を調べるため、Consortium for Advanced Research Training in Africa (CARTA)のプログラムに対してアンケートを行ったとしており、臨床研究ツールであるRedCapのプラットフォームで行われたアンケートでは、回答者の47%がメンターを持っていたと回答し、逆に誰かに対してメンターを行ったのは20%だったそうです。この結果の裏には、メンターを見つけることの難しさがあるという調査結果もあるようで、さらにそこには師弟関係の形成の難しさも絡んできているとしています。
例えば、メンターからの返信の遅さや、物理的距離、時差がもたらす課題、そしてインターネットなどそもそも連絡を取り合う方法の脆弱さなどの課題もこのような数字をお後押ししているようです。
スタートアップ界隈では様々な機関の行っているチャレンジに勝つことでメンターシップを受けつつ時製品・技術、スキルを伸ばすことが一般的になっていますが、学校、特に高等教育分野ではまだこのような関係、環境の整備には至っていないようです。海外大学のアフリカキャンパスなどもあることから、このような環境の広がりに貢献すること、そして海外の大学で学び地元の大学で教鞭をふる人も増えてきているはずなので、このような文化を持ち込むことが重要なのでしょう!
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*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。