みなさん、こんばんは!
さて、本日はアフリカ大陸のテック系スタートアップに対し盛んにシード投資を行っている日本発VCであるKepple Africa Venturesの動き、そしてアフリカ発のイノベーションハブであるナイジェリアの Co-Creation Hub (CcHub)の近年の止まらない勢いに関する2つの記事をご紹介いたします!
ぜひお楽しみください!
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記事1:『日本発VC Kepple Africa Ventures;今年に入り20ものシード投資を実施』
『This Japanese VC has invested in 20 early-stage African tech startups so far this year』
内容と背景:
近年は中国や米国のみならず日本からも投資先としての注目が集まっているアフリカ大陸ですが、続いては日本発のベンチャーキャピタル(以下:VC)でありアフリカのスタートアップに対し投資を行っているKepple Africa Venturesに関する記事をご紹介します。
Keppel Africa Venturesは2018年に2名の日本人により設立され、ケニアとナイジェリアを拠点にアフリカ大陸における初期段階のテック系スタートアップに対し5万ドルから15万ドルのシード投資を行っているVCです。同社は創業以来、ケニアやナイジェリアを中心に大陸内の計8カ国にて各取引の平均金額が約10万ドルに及ぶ52ものシード投資を行ってきました。記事によるとこのうち20もの投資が今年2020年に行われたもののようです。
同社はシード投資により現地スタートアップの成長をサポートするだけでなく、さらにはアフリカと日本のスタートアップエコシステムをリンクさせ、ポートフォリオ企業が追加の資金調達にアクセスするのを支援することでアフリカと日本の企業が協業する仕組みを作り出しています。大規模なKepple厩舎と協働することはポートフォリオ企業にとってもメリットが大きいようです。Keppel Africa Venturesの創業者の1人である山脇氏によると、同社はWhatsAppを活用しスタートアップ間での知識共有やビジネスパートナーシップを実現させており、他に類を見ない規模のコミュニティを形成しているようです。
山脇氏はアフリカのテックスタートアップ空間は強力なマクロトレンドと、未解決である無数の課題や大きな人材プールを組み合わせることで将来性が大きく見込めるとの展望を示しています。その上で、同社が資金力というギャップを埋めることで存在感を放つことができると主張しています。
Keppelファンドは設立以来1,300万ドル規模に成長しており、Covid-19状況下でも投資を継続するとともに既存のポートフォリオがCovid-19により出現しつつある「新常識」に適応するのを支援しています。同社の今後の活躍に期待したいところです。関連記事には同社が2020年に入ってからケニア、ナイジェリア、チュニジアにて実施してきた投資に関する記事を集めましたのでご関心のある方はぜひお読みください。
関連記事:
- 「Kenyan Start-up Fuzu Secures Ksh390M Series A Funding」–LInk
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- 「Lagos-Based Health Startup, Lifestores Raises N365 Million to Expand Drug Distribution to Other Parts of Nigeria」–Link
- 「Investors are backing a Nigerian pharmacy tech startup aiming to disrupt primary healthcare」–Link
記事2:『CcHubがナイジェリア一のイノベーションハブと呼ばれる所以 – 10の理由』
『CcHub@10: Here are 10 Interesting Facts About Nigeria’s Foremost Innovation Hub』
内容と背景:
今回の記事ではナイジェリアのCcHubを紹介している記事を共有します。2010年にナイジェリアで設立されて以来ナイジェリアのイノベーションシーンだけでなく、ルワンダやケニアなどに進出し、インキュベーションとしてだけでなく、欧米の様々な企業とともにピッチイベントを開催したり、実際にスタートアップ企業に投資したりなど活発に活動しているアフリカ初のイノベーションハブの一つとして有名です。
紹介された10の理由のうちいくつか目につくものをご紹介します。
3つ目の理由として紹介されているのが、FacebookのCEOザッカーバーグ氏を2018年に迎えたことです。この結果、Facebookとの間で、NG_Hub by Facebookというディープテクノロジーにフォーカスしたイノベーションハブを設立しています。これだけでなく、TwitterのCEOを迎えたり、名だたるIT企業と共同でピッチイベントをも開催したりと、アフリカと世界との繋がりをさらに強める役割を担う企業の一つになりそうです。
4つ目の理由には、re-learning initiativeというプロジェクト。これは5〜18歳の子供達を対象とし、夏休みなどの長期休暇にコードの書き方を学ぶことを行いますが、いちばんの味噌は学校教育にうまくテクノリジーが採用されるためには?という側面から研究を行っているということ。また、育成という観点から話すと、アフリカやヨーロッパのパートナーと協力し、ナイジェリア、ケニア、ベニンなどでSTEM教育にフォーカスしたプログラムも行っているようで、それは学生だけのためでなく、教師らが技術をうまく使いこなるための取り組みも含んでいるようです。さらに、彼らはすでに90以上のスタートアップに対して出資しているだけでなく、彼らの活動を通して450以上の雇用機会も作り出したようです。
5つ目の理由に、彼らが2019年にルワンダに設立したデザインハブが紹介されています。このデザインハブでは研究開発の促進しており、より「アフリカ発」を実現できる環境を作ろうとしている場所です。何かの製品をデザインするときなどにアフリカ発のデザインができるようにするなども目的にしているようです。
そして最後に取り上げたいのは6つ目の理由として挙げられている、2019年に行われたケニアの
iHubの買収でしょう!ケニアを訪れたことのある方ならご存知かもしれませんが、ケニアだけでなく、アフリカでのイノベーションの中心として知られていたイノベーションハブでした。そのようなハブを買収したことは彼らの勢いを示すものなだけでなく、将来に対する輝かしい発展も表現しているのではないでしょうか?
と、アフリカでのイノベーションを知ろうとするときに高い確率で名前が出てくるだろうCcHubをご紹介させていただきました。彼らのホームページにはもっと多くの情報がありますので、お時間・ご興味のある方は是非訪問してみてください。
関連記事:
- 「CcHub」 – Link
*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。