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アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング
アフリカ・ルワンダ オフショア開発 / 進出支援コンサルティング

みなさま、こんばんは!

さて、本日は近年アフリカ大陸にて注目が集まっているドローン産業に関する記事を2本お届けいたします。

まず、ドローンを通じてより持続可能なインパクトを創出するには各国が規制などの環境整備を進める必要があると述べている記事、次に南アフリカのサトウキビ栽培にて中国発XAGドローンが活用されている事例を解説している記事、2本をご紹介しています。

ぜひお読みください!

明日もお楽しみに!

**********

記事1:「アフリカでのさらなるドローン展開;規制環境の整備とサプライチェーンとの統合が必須」

『Greater drone deployability in Africa requires regulatory allowances, supply chain integration』

記事リンク:

https://www.engineeringnews.co.za/article/greater-drone-deployability-in-africa-requires-regulatory-allowances-supply-chain-integration-2020-07-03/rep_id:4136

内容と背景:

本日はまずアフリカのドローン産業に関する記事をお届けいたします。

面白記事でも度々ご紹介しているZipline社のルワンダへの参入に代表されるように近年アフリカ大陸では医療および人道的ソリューションとしてドローンの展開が加速していますが、こちらの記事では先日Logistics Update Africa主催で行われたウェビナーにて登壇したパネリストの言葉を紹介し、ドローンを通じてより持続可能性の高いインパクトを創出するには有効な規制環境を含むサプライチェーンへの統合が必要であると述べています。

記事によるとドローン会社、人道組織、また規制当局の専門家などで構成されるパネリストらは今回開催されたウェビナーにて、急速に変化するドローンテクノロジーに対する規制当局らの柔軟な対応が不十分である現状を問題点として指摘したようです。パネリストらはさらに、ドローンをどこでどのように展開させるのか決定するために必要であるサプライチェーンの査定方法、またドローンサービスの収益性と持続可能性を比較検討する必要性に関しても検討が不十分であると疑念を投げかけています。

これに対して国連児童募金(UNICEF)の専門家であるTautvdas Juskauskas氏は、ドローンのサプライチェーンへの統合には様々な利害関係者の関与と協力、また規制の強化が不可欠であり、複雑なプロセスが求められるだろうと主張しています。彼はさらに、ドローンはロジスティクス分野にて重要な役割を果たすことができる一方、その実現にはサプライチェーンでのボトルネックがどこに存在するのか、慎重な分析を行う必要があるとも述べています。ドローン産業への投資を考える際にはボトルネックが存在する部分を特定するため、包括的なニーズと需要の査定が重要となってきそうです。

最近ではルワンダ、コンゴ民主共和国、タンザニアに加え、ケニアも長い評価と協議の末無人航空機の規制システムを導入し、ドローンを使用した医療および人道支援プロジェクトを拡大させている一方、他の多くの地域ではドローンの使用を可能にする環境の構築が遅れているのが現状です。

現在、無人偵察機を使用してパトロールを行い、移動制限を実施することに関心を示しているアフリカ諸国も一部あるように、コロナ禍でドローンの需要はますます高まると予想されます。記事でも主張されているようにドローンを通じた持続可能性の高いインパクトを享受するため、各国は他の空域ユーザーや地上の第三者へのリスクを考慮し、十分な実証も行いながら、柔軟な規制環境を構築させていく必要がありそうです。

関連記事:

  1. 「面白記事 v.25(投稿:2020年4月29日)記事1」Link
  2. 「面白記事 v.32(投稿:2020年5月8日)」Link
  3. 「面白記事 v.34(投稿:2020年5月12日)記事2」Link
  4. 「面白記事 v.36(投稿:2020年5月14日)記事3」LInk

記事2:「中国発XAGドローン;南アフリカのサトウキビ熟成栽培にて大きな貢献を示す」

『XAG Drones Tested, Add Sweet Spot for South Africa’s Sugar Crisis』

記事リンク:

https://www.prnewswire.com/news-releases/xag-drones-tested-add-sweet-spot-for-south-africas-sugar-crisis-301087962.html

内容と背景:

続いては南アフリカの農業セクターにて実際にドローンが活用されようとしている事例をご紹介いたします。

記事によると、この度南アフリカのサトウキビ熟成栽培農園にて特殊な噴射技術を備えた中国発XAG社のドローンが配備され、実際にサトウキビから抽出される砂糖の量が増加するなど、サトウキビの熟成栽培に大きな貢献可能性を示しているようです。

砂糖生産の主な原料であるサトウキビは多年生の高価値な換金作物の一種として主に熱帯・亜熱帯地域で栽培されており、南アフリカは費用対効果の高い高品質な砂糖製品を提供する砂糖生産国として世界トップ15にランクインしています。記事によると南アフリカの砂糖産業は8億3,300万ドルにも及ぶ規模であるとも述べられています。

しかし、近年は安価な輸入品の流入や砂糖勢の課税などにより世界市場で競争力を維持するのに苦労しています。そこで今回、サトウキビ産業を復活させる革新的なソリューリョンとしてドローンの導入に至ったのです。

今年の6月、南アフリカのミッドランド南部地域にある農園でまずサトウキビの商用熟成試験が行われました。サトウキビの熟成には通常化学熟成剤が用いられるため、この商用実験はドローンとヘリコプターに熟成剤の散布を行わせ、両社の効用を比較するというものでした。結果として、有人ヘリコプターと比較してドローンを使用するほうが収穫量と収穫された作物の品質の両方で優れているというデータが出たのです。

南アフリカでは昨年、労働集約型農業エコシステムを革新的に変革させるツールとして農業用ドローンの合法的な使用が承認されたこともあり、その活用にさらなる注目が集まっています。今回使用されたXAGドローンのライセンスオペレーターであるKim Hein氏は、特殊な噴射技術を備えた無人偵察機は少ない化学物質を使用するという圧力に対応しつつ労働力の削減にも貢献できると、ドローンの利点を述べています。サトウキビ栽培者らも、より高品質なサトウキビの栽培は農場の収益性を高め農家に大きな恩恵を与えるだろうと、サトウキビ栽培におけるドローン散布の実現可能性に期待を示しています。

実は南アフリカ政府は今年6月に砂糖産業を活性化させようとシュガーマスタープランを発表しており、今回ご紹介した農業への精密ドローンの導入は、政府の意向を補完する動きとしても捉えることができます。

ドローンは労働における人件費を削減し、化学物質の使用を最小限に抑え、回収可能な価値を高めることで作物の持続可能な供給を保証し、小規模生産者の収益性を改善させることができるという点で、今後も農業セクターにて確実にその活用に注目が集まりそうです。

記事本文では有人ヘリコプターと比較した際のドローンの優位性や、政府の発表したシュガーマスタープラン、また農業用ドローンの製造を専門とする中国のXAG社に関して非常に詳しく解説されていますので、ご関心のある方はぜひ記事本文もお読みください。


*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。