皆さん、こんばんは!
今日ももう少しスタートアップ界隈の投資に関して取り扱ってみようと思います。
取り扱いつつ思っているのですが、COVID-19の影響もあり、多分投資家の皆さんが投資の見直しであったり、スタートアップ関係者がこれまでの以上に戦略的に資金調達を行おうとする、そして、ピッチングなどの機会の形態が変わったことなどにより、新しい側面がみられてきた、あるいはみようとする動きにつながっているのではないかと勝手に想像しています。
そんなここ最近結構アツいこの話題を逃さず皆さんにもお届けする以外ありませんので、3週間ほど連続してしまっていますが、同じ話題を取り扱って行きます!
どうぞお楽しみください!
ローリング・ファンド、マイクロLPがアフリカのスタートアップへの投資に新たなカゼを吹き込む!
英題:『Rolling Funds & Micro LPs Unlock New Paradigm For African Startup Funding』
記事リンク:https://weetracker.com/2020/08/16/rolling-fund-for-african-startups/
内容と背景:
さて、最初に見て行きますのは、このアフリカのスタートアップ投資に新しいカゼを吹き込むと題名かにも豪語されている、ローリング・ファンドと、マイクロLPを活用した投資についてです。これまでの投資の形として多分、小さくない額をスタートアップ企業が求め、それに答える形で投資家が投資する。あるいは投資家が自らの評価にしたがって彼ら主導でスタートアップ企業に投資するなど(投資家が求めている金額よりも大きなものになることもあると思います)でがないかなと思います。今回の記事では、そんな投資に参加できる人たち(より潤沢な資金を持っている投資家など)が限られてしまうような仕組みに対し、小額でも投資できるようになっていける仕組みに関して書かれています。
まず記事では、Future AfricaというVCがアフリカ初のローリング・ファンドを設立したことの紹介から始まります。彼らは今年に入り、このローリング・ファンドを設立し、3つのスタートアップへの融資を行っています。ここで出てきているローリング・ファンドとは、期限が決められていないオープンエンドで、組合のような形で、小額をそのファンドに個人などがコントリビュートしていくというものです。また、題名にLPとありますが、これがLimited Partnerの略で、投資金額に制限される形で配当を受けるパートナーのことを示し、基本的には投資先の経営には参加できないようです。
と、記事に話を戻しますと、ナイジェリアの起業家にして投資家でもあるVictor Asemota氏がTwitterでローリング・ファンドを設立して、一人100ドルの投資で、毎週1カ国を選びその国スタートアップに投資した場合、参加に興味ある人を募ったところ反応がよかったようで、Nkali Fundが今度はこのローリング・ファンドの設立の準備に入っているというものです。
そして、Future Africaは、Future Africa Collectiveというローリング・ファンドを設立し、共同でスタートアップ企業に投資していく仕組みを作っているようです。先の段落でのべたNkali Fundはもしかしたら単発のものになるかもしれませんが、Future Africaに関しては、こちらの記事でも何度か名前の出てきたFlutterwaveやAndelaの創立者らが参加している投資ファンドとして、この形での投資への参加を呼びかけているというものです。
で、この新しい形での投資には、これまでのスタートアップと投資家の間にあった堅い契約のようなもの、あるいは投資までのプロセスをもう少し容易にするのではないかの期待があるというものです。そして、これまで投資は敷居が高いと思っていた人も参加できる少額のことが多く、投資家の層を広げることが期待できるのです。
確かに新しい動き、カゼとして今後が気になるところです。コロナの影響で投資額が減るのではないかと予測されていたところから、これまでのいくつかの記事では実はそうではなく、評価の仕方や投資家とスタートアップ企業の関係性が変わることから、投資額が場合によっては大きくなる可能性があり、実際は昨年よりも大きな投資額がアフリカに流入するのではないかとさえ言われるようにもなっています。
面白いことが起きそうです。このスタートアップ界隈の投資環境に関しては今後もさらにお伝えできればと思います。
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イギリスとアフリカの貿易関係を築くために、新たにFinTechプログラムが設立される!
英題:『FinTech programme launched to build UK-Africa trade』
内容と背景:
続いては、パートナーシップを通した機会の増加です。政府主導のインパクトファンドなどが今後スタートアップ投資で大きな役割を担うかもしれないという話はさせていただきました。今回はイギリスからの話題です。
イギリスの国際貿易を担当している、Department for International Tradeでは今回新たに、Tech for Growthプログラムというものを立ち上げ、これを通して、新興国とイギリスとのビジネス関係を強化するという試みを始めるようです。その第一弾として、アフリカのファイナンシャルインクルージョンの低さに目を向け、テクノロジーを活用することでその課題を解決しようというのです。
一年目には、イギリスとアフリカの金融関連の企業との間で、コミュニティーを作り、様々なイベントなどを通して、企業間の交流をはかり、そこからパートナーシップに繋げ、ビジネスの機会を多くしていくというもの。
様々なfintech系の企業、特にスタートアップ企業がアフリカのスタートアップの大きな割合を占めるだけに、資金的ではないものの、自らの持つあるいは考えている案を実現に導く機会が増えそうです。特にアフリカと距離の近いところにあるイギリス、そして、金融産業も最先端なだけに大きな機会になりそうです!こちらも新しい動きがありましたらお伝えして行きます。
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*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。