みなさま、こんばんは!
さて、本日から金曜日は貿易および物流関係の話題をお伝えしていきます!
本日は冷蔵手段を必要とする物資の運送を可能とする物流網がエチオピアとジブチ間で新たに整備されたというニュースをご紹介しています。
ジブチの港からはヨーロッパ行きの船便が多く出航するため、ヨーロッパへ園芸作物を効率良く輸出したいと考えるエチオピアにとっては非常に明るいニュースとなっています。
また後半でご紹介していますが、実はエチオピアのみならずルワンダにとっても戦略的に好都合な動きとなっているのです。
詳しくはぜひ下記をお読みください!
記事:「エチオピアとジブチ間で新たな物流網が整備される」
『Opportunity For Rwanda As Ethiopia-Djibouti Finally Launch Milestone Coast Facility』
記事リンク:
内容と背景:
さて、本日から金曜日は物流および貿易関係の話題を発信させていただきます。
この度エチオピア政府、ジブチ政府、またオランダ政府の協力によりエチオピアと、ヨーロッパとの取引が盛んであるジブチの港をつなぐ新たな物流網が整備されました。今回整備された物流網はエチオピアとジブチ間で冷蔵手段を必要とする物資の運送を可能にするものであり、果物、野菜、またお花などの園芸作物をジブチの港を通じて最終的にはヨーロッパまで効率良く輸出したいと考えるエチオピアにとって重要な戦略的ステップであると捉えることができます。
ジブチ港湾自由地帯局(DPFZA)の会長であるAboubaker Omar Hadi氏は、今回整備された生鮮食品の輸送を可能とするサプライチェーン網は貿易のバランスを均衡に保ち、エチオピアとジブチ間を繋ぐエチオジブチ鉄道の利用を最大化するだろうと述べ、2国間貿易のさらなる促進に期待しています。
一方、エチオピア園芸生産者輸出協会の理事長であるTewodros Zewdie氏は、エチオピアの園芸セクターはポテンシャルに溢れているとし、輸出を促進する動きとして今回の物流網整備を歓迎するコメントを発信しています。
ここまでエチオピアとジブチそれぞれの貿易に焦点を当ててご紹介してきましたが、実は今回の物流網整備はヨーロッパ市場へのアクセスを切望してきたルワンダのアグリビジネスセクターの成長を後押しする動きとしても期待されています。
ジブチは港付近の海岸線に沿う形で位置する48.2平方キロメートルの土地を国際自由貿易地域に設定しており、ルワンダはそのうちの60ヘクタール分の土地を取得することとなったのです。これはジブチの港を通じたヨーロッパへの物資の輸出を可能にする動きとしてルワンダにとって明るい動きとなりました。
また、実は2013年にルワンダに返還した土地との相互関係としてジブチはキガリ経済特別区内に10ヘクタールの土地を所有しており、2019年3月にはAboubaker氏がルワンダ内に所有するジブチ領の土地開発を目的とした合弁事業を立ち上げるパートナーシップ契約に署名しています。
記事の中でもAboubaker氏の言葉が紹介されていますが、ジブチがルワンダをヨーロッパへと続く港まで繋ぎ、ルワンダがジブチを内陸部へと繋ぐ存在として、2国の関係性は今後より一層強固なものとなりそうです。
エチオピアもルワンダも近年国家政策として農作物の輸出を通じた継続的な外貨獲得を掲げているだけに今回の動きがどれだけ貿易の活発化につながるのか、今後の動向にも注目したいところです。
関連記事:「Chinese-built Ethiopia-Djibouti railway wins acclaim for driving Ethiopia’s import-export needs」–Link
*この記事は弊社が主体となって運営する、日本・ルワンダビジネスコミュニティ(https://www.japan-rwanda.biz)に投稿した記事と同様の内容となります。